シーン1/ 凄腕のハンターコンビ。―コウ&マーク―
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大陸中央部に位置する小さな村、コーヘイ。
村の酒場には、その日も村の人間が集まっていた。
その誰もが表情を曇らせ、深いため息をついている。
彼らには1つの“悩み”があった。
コーヘイ村の近くには、古びた洞穴遺跡がいくつか存在しているのだが。
いつからかそこから、数多の魔物が出現するようになった。
最初その魔物は、遺跡から出てくることはほとんど無かったのだが、
近頃では村の近辺にまで姿を見せるようになり、村人達は村から出ることが出来なくなっていた。
村には戦える者はいないし、外部から戦士を雇うにも村の資金は乏しく、それもかなわない。
村の蓄えも少なくなってきており、このままでは村人達は皆飢えてしまう。
「この村は終わりか・・・」
その日も1人の村人のつぶやきで、会話はとぎれ、そこにいた皆が席を立とうとした時・・・
「その遺跡の魔物。俺達が退治してやろーか?」
突然の聞きなれない声に、村人全員が反応する。
いつからいたのか―
村人達とは離れた席に座っていた、二人の青年。
2人の名前を聞いた一人が、驚いた声を上げる。
「あ、あんた達あの・・・有名な!?」
その言葉に、他の村人も次々と声を上げる。
黒髪の青年―コウ。
金髪の青年―マーク。
2人は、若いながら数多の依頼をこなし、
その業界では知らない者は存在しないという、腕利きのハンターだった・・・。
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